金融資本主義とアベル型革命
トランプ革命はアベル的革命であると二代目王様は言われました。そのことは前に触れましたが、これからそのことを少しづつ掘り下げてみたいと思います。
まず、エスタブリッシュメント(上流階級)がアベルカインに別れなければなりません。
そのことに関して二代目王様はジョージソロスといった金融資本家をやりだまにあげておられます。かれらまさに現代の錬金術師といったところですがその資産は膨大なものです。純資産約250億ドルと言われていますが、まあ数兆円あるでしょう。トランプで7000億円といわれたりしていますから桁がちがいますね。
ソロスのような投資家は金融資本家と呼ばれていて、それまでの投資家とは別物と言っていいでしょう。
一般的にそれ以前の投資家というイメージは将来有望な事業に期待を賭けてお金を投入するという特定の事業なり産業なりを育てるということでしょう。
そのような投資家を産業資本家と呼んだりします。不動産業から様々な事業を展開してきたトランプもその一人でしょう。
ところが、ソロスのような投資家は全く違います。
彼らの出現は80年代にさかのぼります。経済学や金融の世界に高度な統計学といった数学を応用して金融工学という分野が開発されてきました。これには90年の東西冷戦の終了なよって大量に採用されてきた理科系の学生たちNASAも含めた軍需関連産業の分野から弾かれていきました。それを吸収してきたのが、金融界でした。
それによって素人にはとても理解できない金融商品が開発されたのです。まるでそんな馬鹿な話があるのかという錬金術の世界です。
それによって大量の資金が世界を駆け回り、新興国への投資や、新しいIT産業の発展があった肯定的な面もありましたが、サブプライムローンといった危険な商品によってリーマンショックが起こりました。
何より実体経済と直接関係のないいわゆるマネーゲームと言われるようなビジネスとなりました。
言ってみれば儲かりすれば良いという資本の論理が、ものすごい量と勢いで世界を席巻し始めたのです。
つまり資本主義の負の側面である金欲、財欲の嵐が吹き荒れて、一方で貧しく、落ちぶれていくかつての中間層が貧困層へと落ちていきました。
家庭連合はその象徴ですね。そこでアメリカにおいては誰でもチヤンスがある、機会平等での意欲、アイデア、機転そういった社会のあらゆる層、での活性化が期待できす、アベル的革命の必要性が高まりました。
日本ではまだまだですが、まずサンクチュアリーで基盤を築いて、アベル型革命の土壌を作らねばなりません。
そしてお隣の本来の主体国家である韓国では逆にカイン的革命が進んで危険な状況になっています。そのことは次回触れたいと思います。