ttkzkn1610のブログ

今後ますます混乱し、崩壊の危機が迫る統一教会に対して快刀乱麻、収拾を目指します。本来の姿に再生させるには、自由闊達な議論のもと、各人の主体的判断による後継者の選択と真のメシア観の確立が最重要課題と確信しています。

トランプ大統領のシリア攻撃は軽率であった。一貫性ある外交政策をすべきである。

トランプ大統領は習近平との米中首脳会談の最中にシリアへの巡航ミサイルによる空爆をしました。

これは深刻な問題を提起しています。

巷では中国や北朝鮮に対する強烈なメッセージになるということ、またトランプのしたたかな外交手腕という一定の評価もあるようです。

しかし、その裏でさまざまな困難な結果が予想されます。

まず挙げなければならないのが、これからロシアとの関係か相当悪くなって行くしかないのでしょう。

つまり、裏で核戦争も意図する中国との対決に加えて、腹を立てているロシアとの対立が深まり、また中国とロシアとの連携が強まる恐れがあることです。

すると北朝鮮にどう対処するかもロシアはアメリカに対抗上、アメリカの思うようにはさせないという動きとなるでしょう。

問題がより複雑化していくことでしょう。

また化学兵器を使うことを許さないという一線を越えたという理由で同じような状況で踏み切れなかった前オバマ大統領との違いを示し、決断力、実行力をアピールしたとの声もありますが、戦略的な大局からは首を傾げるところです。

問題発生するからわずか二日半という電光石火のやり方は首脳会談中の中国の反発を封じ込め、国の内外に手腕を見せたわけが、やや手続きにむりがあります。

軍事行動の法的根拠は国連安保理の決議によるものか、あるいは個別的か集団的自衛権に基づくものかに限られます。

つまり国連という共通の国際機関の決定もしくは自国か同盟国が攻撃を受けた時の自衛のためならば問題ありませんが、今回はちょっと無理筋かもしれません。

もし、無差別大量破壊兵器である化学兵器が使われたということならば、証拠を示す必要があ基本的にあります。

アメリカはかつてイラク戦争を始めた理由として大量破壊兵器である化学兵器を隠し持っているということを主張して戦争に踏み切りましたが、実際はそれを見つけることはできませんでした。

これはCIAの調査の過ちなのか、それとも意図的にそのように報告したのかわからないままです。

北朝鮮はアメリカが大量破壊兵器を持っていないからこそイラクを攻撃できたと判断しています。


「コリア・レポート」編集長辺真一氏の言葉を引用します。

■核放棄どころか開発を急ぐ


 問題は、シリア空爆で金正恩が「核開発」と「ミサイル開発」をストップするのかどうかだ。むしろ、開発に突っ走る恐れが強い。北朝鮮に暴走の“口実”を与えてしまった。「コリア・レポート」編集長の辺真一氏はこうみる。


「シリアへのミサイル発射を目の当たりにした北朝鮮は、態度を硬化させ、より強硬な手段に出てくるでしょう。近いうちに核実験を行ったり、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に踏み切る可能性が出てきました。金正恩は核放棄どころか、開発を急ぐはずです。『イラクもシリアも核を持っていないから攻撃された』という認識を強めたとしてもおかしくありません。トランプのミサイル発射は裏目に出る可能性が高い」


(引用終わり)


北朝鮮は「アメリカは大量破壊兵器で自国が反撃されないことが保障されていれば攻撃しないが、その脅威があれば、攻撃を控え、交渉に応じる」と考えています。

今回アメリカのシリア空爆は地中海からのミサイル攻撃ですからアメリカ反撃を受ける恐れはありません。

つまり北朝鮮の自国を攻められないためのアメリカの地に届く核ミサイルの開発をますます決意する根拠となっています。

とにかくアメリカはこれからロシアとの協調が難しくなりIS、テロとの戦いにも支障があるでしょう。

アサド政権をどうするか、シリアをどうするか、ひいては中東をどうするかも一貫した政策を持たす

行き当たりばったりの印象を国際社会に与えました。

トランプ大統領は就任前からロシアとの協調を考え、ISの撲滅とテロとの戦いを最優先させるという政策方針がありました。

ところが、今回のシリア空爆によってこの方針が空中分解して、その一貫性の無さは大きな、また長い目から見て国際社会に安心感、信頼感に疑問が出て、またどのように付き合うのかの戸惑いが生じかねません。

また米国内にとっても、共和党の一部からも疑問や反対の声が上がっています。それは基本的にアメリカのが軍事行動に踏み切るには、自国の防衛を除いては議会の承認を得なければならないのでその正当性が問われかねません。

さらにイラク戦争の時、フセイン排除に成功しましたが、イラク国民にアメリカに対する憎悪を深めることになり、のちのIS、テロを招く原因ともなりました。

今回のシリア攻撃はシリア国内にアメリカに対する憎しみを招くことになっています。

最後にトランプ政権内部に深刻な亀裂をもたらしました。

中東に深入りすることに消極的な最側近のスティーブンバノン首席戦略官兼上級顧問とグローバリストが周りを囲む娘婿のクシュナー上級顧問とが対立し、バノンが追放されそうな状況になっています。

優秀かもしれませんが、若く経験のない三十一歳の娘婿の暴走が問題になって行く可能性もあります。

トランプ大統領か軽率な判断を繰り返さないように政権内外のしっかりとしたブレーンが支えねばなりません。

北朝鮮問題を単なるチキンゲームにしてはなりません。犠牲があってもなくても結果が良く出たという結論に自信がなくてはなりません。それには当事者となる韓国、北朝鮮、日本の各国民が結果を受け入れるような過程が必要です。そうでなければ次の未来がなくなります。

独裁者を倒した後のリビア、イラクその周り国の状況を見なければなりません。

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