韓米首脳会談よりも米中関係の変化が重要です。
トランプ大統領は中国の北政策に対して明確に失望を表わし始めました。(7月1日読売新聞より)
マクマスター大統領国家安全保障担当補佐官はホワイトハウスでの記者会見で中国による北朝鮮への対応は成果がなかつたと斬り捨てた。とあります。
これにより米中両国の協力態勢は終わりを告げました。
これからアメリカでは中国に対して厳しい態度に出ることが予想され、「米中関係の冬の始まり」という指摘が出ていることで記事は終わっています。
となると韓国は今回の韓米首脳会談の成果を強調していますが、米中の間に挟まれてあっという間に窮地に立たされて行きそうです。
ハッキリとアメリカとの側に立つことしか、選択肢はないのですが、文在寅はサードの配備問題にあるようにアメリカ側に対して言葉は良いが実行の伴わないのらりくらりとした対応をしそうです。
アメリカは経済と安全保障をリンクして関係を変えて行きますから、当然中国に対しても、韓国に対しても経済面で厳しい対応となることでしょう。それにより米中関係は軋み、韓米関係も荒れてきそうです。
まず、中国に対して圧力を一層かけて北朝鮮を厳しく制裁させる方向になります。
ところが北朝鮮の崩壊を望まない中国はある程度アメリカに協力するふりをして相変わらず、抜道を北に残します。
なので、北朝鮮は核実験、大陸間弾道ミサイルの開発を続けます。
北朝鮮の目的は一貫しているのです。その対象はアメリカです。変わることはありません。
アメリカに対して現体制の維持を認めさせること。
アメリカに対して金正恩政権の永遠の保障を認めさせること。
アメリカが南北統一に反対しないこと。
これをアメリカに全て認めさせることです。もちろんこれにかかる費用も日米に負担させることにあります。
もしアメリカがこの全てを認めるならば、核放棄の交渉に応じるということです。
アメリカはもちろん一切そのような要求に応える考えはありません。
そこで、自分達の体制を守るには、核武装、特にアメリカに届く核ミサイルを持つことで、アメリカは手出しができなくなると思っています。
つまりもしアメリカが、現体制の転覆を図るようならば、アメリカを核攻撃できるわけです。
そこで、核実験、長距離弾道弾の開発を急いでいます。
一方、文在寅政権は北朝鮮が同じ民族である韓国を攻撃することはないだろう、そして北朝鮮と仲良する政策をすれば、攻めてくるはずはないと考えていいます。
しかしアメリカはそのように考えてはいません。
アメリカは北朝鮮がアメリカに届く大陸間弾道ミサイルをもつことを決して許すことはありません。
すると北朝鮮問題に軍事オプションが含まれるわけで、北朝鮮が、大陸間弾道ミサイルを保有しようとすれば他の選択肢がなければ、軍事行動にでる選択肢を取ることになります。
もちろん韓国、日本と協議しますが、あまりアメリカに抵抗すれば、韓国との同盟関係を見直すことになるでしょう。
そのような状況になった時今回のような韓米の関係を維持することはできません。
その時、韓国では軍部によるクーデタもあり得ます。
かつての李承晩大統領はハワイに亡命しましたが、文在寅とその一派は北朝鮮が中国に亡命するのでしょうか?
クーデタも怒らず、あくまで平和裡に解決するには在韓米軍の撤退と中国に仲介に入ってもらい南北の統一に向かうしかありません。
文在寅はその方向で走るでしょう。
アメリカとの関係性は今のところは同床異夢というところかもしれません。
軍事的ではなく外交的に平和的に解決しようとすれば、中国が鍵を握っているのです。
もう少し、アメリカは厳しく中国に北朝鮮がいうことを聞くように強く迫って行きますが、今までの経過から、それほど期待できません。
まして中国は文在寅政権が誕生して、韓半島全体が中国の影響圏に入るわすなわち絶好のチャンスが巡ってきたのにそれをみすみす放棄することは考えにくいのです。
戦争になるか、中国主導による北朝鮮の傀儡政権ができるか、さらに北朝鮮による南北統一がなされるかそのどれかしかないのです。
聖殿シックにおかれましてはいや一般国民におかれても、韓国から脱出、避難される準備を進めて行かれますようお願いする次第です。