ttkzkn1610のブログ

今後ますます混乱し、崩壊の危機が迫る統一教会に対して快刀乱麻、収拾を目指します。本来の姿に再生させるには、自由闊達な議論のもと、各人の主体的判断による後継者の選択と真のメシア観の確立が最重要課題と確信しています。

中国の苦悩。習近平はいまだ軍全体を掌握するのにあくせくとしています。特に問題なのが北朝鮮と深い関係の瀋陽軍区です。

中国はアメリカからの強い要請で北朝鮮の核開発をコントロール(抑制)するように迫られたが、逆に国内統一の困難さを訴えてトランプの理解と共感を得て、100日間の猶予を得て、北朝鮮に対する制裁による影響を強めることを約束しました。

これはもし中国がやらなければアメリカ単独で行動するという脅しが効きました。

また米中首脳会談のさなか、トランプはシリア空爆を実行し、習近平は色を失いました。

しかし、四月に入ってアメリカが実際に軍事的選択を取ることが全く困難であるとみた中国はアメリカの足元を見て、のらりくらりとした対応に終始し、アメリカを失望させています。


実際、中国は北朝鮮をコントロールすることは難しく、当ブログでも、再三指摘していますがそれは北朝鮮と中国東北部(旧満州)との結びつきの強さにあります。

そこには旧七大戦区の瀋陽軍区が強大な力を持ち、なおかつ習近平に反抗的な派閥の系譜を持つので、習近平がいまだに軍全体を掌握しきれない、不安定要因となっている点があります。

次に引用するのは澁谷 司氏の

「チャイナ・ウオッチ」からの引用ですが、実際の文章は軍事ジャーナリスト鍛冶俊樹氏のレポートです。


〜引用開始〜


澁谷 司の「チャイナ・ウォッチ」 -77-

習近平政権による軍改編の"失敗"と北朝鮮


政策提言委員・拓殖大学海外事情研究所教授 澁谷 司


 昨年9月3日、中国で華々しい「抗日戦争勝利70周年記念式典」が行われたことは記憶に新しい。

 その後、北京政府は従来からの7大軍区(瀋陽軍区・北京軍区・済南軍区・南京軍区・広州軍区・成都軍区・蘭州軍区)改編を模索した。

 その最大の狙いは、習近平政権(「太子党」)が、(北京の言う事を聞かない)瀋陽軍区潰しにあったと思われる。同軍区は基本的に「上海閥」であり、辺境に位置するため精鋭部隊が配備されている。

 周知のように、瀋陽軍区は北朝鮮と関係が深い。実際、今の金正恩体制を支援しているのは瀋陽軍区である。ここから、食糧・エネルギー等が北へ流れている。

 だからこそ、金正恩第一書記は習近平主席に対しても国際社会に対しても強気なのではないか。瀋陽軍区が北朝鮮の命運を握っていると言っても過言ではない。恐らく日米韓が北に厳しい経済制裁を行っても、あまり効き目はないと推測される。

 実際、北京政府は金書記の核実験・ミサイル発射実験を苦々しく思っているに違いない。面子を失うからである。けれども、瀋陽軍区が北を支えている限り、北京は如何ともしがたい。

 そこで、習近平政権は北京軍区と瀋陽軍区を合併させ、直接、北京が新戦区全体をコントロールしようと目論んでも不思議ではない。

 ただ、今年2月に発足した5戦区体制(「北部戦区」「中部軍区」「東部戦区」「南部戦区」「西部戦区」)を子細に見る限り、習体制による解放軍改編は“失敗”したと言えよう。当初案である北京軍区と瀋陽軍区の完全統合ができなかったからである。

 それどころか「北部戦区」は、習政権が目指した北京からの瀋陽軍区コントロールが効かない体制となっている。と言うのも、旧瀋陽軍区は北京軍区の一部、内モンゴル自治区を取り込んで、拡大版「北部戦区」へと生まれ変わったのである。

 恐らく、習政権が意図していた北京軍区と瀋陽軍区の統合案が、党や軍の反対で流れたに相違ない。

 他方、北京軍区は内モンゴル自治区を失った。ただ、同軍区は、予定通り済南軍区等を併合して「中部軍区」となり、お茶を濁している。これでは、北京政府は何のために解放軍改編を実施したのかわからない。


 ところで、北朝鮮は、今年1月6日に“水爆実験”を強行した。更には、翌2月7日には、「人工衛星」と称する大陸間弾道ミサイルを打ち上げている(経済的には、北の対中東“ビジネス”の手段と考えられよう)。※澁谷 司の「チャイナ・ウォッチ」-75- 参照

 国際社会も、大半の日本人論客も、金正恩政権が国際社会に“挑戦”していると見なしている。だが、果たしてそうだろうか。

 そもそも中国は“一枚岩”だと考える傾向があるが、それは思い込みによる“誤解”である。

 この北の一連の動きは、政治的に、中国の軍改編と密接に関わっていると見るべきだろう。旧瀋陽軍区(現「北部戦区」)が北朝鮮を使って、故意に北京政府を揺さぶっている公算が大きい。

 恐らく真の構図は、中国共産党内の「太子党」対「上海閥」(プラス「共青団」?)の権力闘争である。その党内闘争に北が利用されているに過ぎないのではないか。


 (中略)


 ひょっとすると、旧瀋陽軍区が北朝鮮を使って習近平体制に対し脅しをかけているのかもしれない。もしも、北京政府が旧瀋陽軍区を解体、あるいは金正恩体制を打倒しようとした場合、「北部戦区」が北朝鮮の核やミサイルを北京に打ち込む算段なのかもしれない。既に旧瀋陽軍区と北朝鮮は“一体化”しているのである(軍事ジャーナリスト・鍛冶俊樹氏)。


〜引用おわり〜


この文章を書いた鍛冶俊樹氏はトランプの支持者であり、この鍛治俊樹氏は

「航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストで内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞」という触れ込みです。

今年一月にトランプ支持の記事をメルマガに書いています。


〜引用開始〜


軍事ジャーナル【1月27日号】戦争?いいえ平和ですよ!

2017/01/27


 トランプ大統領が戦争を惹き起こそうとしているかの様な連日のマスコミ報道には、ほとほと呆れ返るしかない。メキシコとの間に壁を築いてメキシコと戦争になるのか?麻薬戦争が解決して平和になるのは明らかだ。

 米上院が親露派のティラーソンを国務長官として承認する運びとなって、トランプの安全保障戦略は一気に成功に向かいそうである。現在の世界の紛争は米露が協力すれば殆ど解決してしまうのである。

 まず中東だが、米露の協力でイスラム国は粉砕される。シリアの独裁政権は残存する訳だが、民主主義の理想を追求したオバマと違ってトランプは現実的な平和を選択するだろう。


 次にウクライナだが、もともとここはロシアの勢力圏だった。そこに欧州の民主勢力が入り込みウクライナ全土を欧州に組み入れようとした。やむなくプーチンはクリミア半島と東部ドネツクをロシアに組み入れた。

 クリミア半島の南端には軍港セバストーポリがありロシアの海軍の艦隊はここから地中海に出てシリアに寄港し、中近東での勢力を形成している。ドネツクはクリミア半島とロシアをつなぐ回廊であるから、この二つはロシアが最低限確保しなければならない地域である。

 逆に言えばプーチンはウクライナの大半を欧州に譲っている訳で、これで国境線を画定すれば欧州の勝利とも言える。オバマはこうした現実的な平和を好まず、民主主義という名の戦争を選択してきた。トランプ政権の出現により事態の好転が期待できる所以である。


 中国の海洋進出については、安倍総理夫妻が先週、比豪インドネシア越4か国を歴訪して中国封じ込めの基盤が出来た。これでロシアが中国への武器供与を停止すれば平和は目前であろう。

 残された問題は北朝鮮だけだが、来週、新国防長官のマチスが韓国を視察し東京で安倍総理と会談する。どうしてこのトランプ政権をマスコミは不安視するのだろう?オバマ政権より100倍安心な政権である。


〜引用おわり〜


このような分析はまことに現実重視のリアリズムという視点でできています。

当ブログも現実の分析においてはこの立場です。

そのリアリズムから先の展望や未来への予測、またそこから推察される事柄には独特な洞察もあるかとは思います。

ここではあまり紹介していませんが、外交評論家の馬渕睦夫氏もリアリズムに基づき素晴らしい活動をされています。

氏の信念の元は、神道系のようですが、それは私とは違うところもありますが、世の中に流されないしっかりとした評論をされています。

軍事ジャーナリストの鍛治俊樹氏を知ったことも嬉しい出会いです。

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