ttkzkn1610のブログ

今後ますます混乱し、崩壊の危機が迫る統一教会に対して快刀乱麻、収拾を目指します。本来の姿に再生させるには、自由闊達な議論のもと、各人の主体的判断による後継者の選択と真のメシア観の確立が最重要課題と確信しています。

金正恩もトランプも実は融和を図るが、双方の強硬派がそれを許さない。失敗のできない正念場です。

したたかであったはずの北朝鮮は戦略的に有利さがあると見られてきましたが、強硬派で固めたトランプ政権は手強く、金正恩委員長もかなり追い詰められている状況が伺えます。

必死で中国との共闘を勝ち取ろうと訪中したものの、中国はトランプ大統領から貿易戦争をちらつかされて、かなりの牽制を受けています。

中国にとって米国や日本と真っ向から対立するのは好ましくない局面となっています。

北朝鮮内部ではトランプ大統領がテーブルに乗ってこないとたかをくくっていたら、思いがけず真っ向から受け止められて逆に国内の意思統一にと戸惑いが見られるようです。

そこで韓国を出汁(だし[にして融和図ろうとしましたが、それも軍部など強硬派の突き上げを食らってうまくいかない焦りも垣間見えています。

米中首脳会談という米国との交渉前に、人質となっていた三人の韓国系米国人を解放しました。

それも北朝鮮の焦りの現れと見ることもできます。

そう思っていたところ次のような分析も出てきました。

引用します。


〜引用開始〜

"拘束米国人を解放"対外融和へ進む金正恩氏、北朝鮮国内ではクーデターの可能性も?

2018.05.10 12:4

 米朝首脳会談を控え、約2年半ぶりに開催された日中韓首脳会談。安倍総理が北朝鮮問題を議論の柱とし、3か国による共同文書の調整が進む中、拘束されていた3人のアメリカ人が解放されたと、トランプ大統領がツイートした。

(中略)

 9日夜に放送されたAbemaTV『AbemaPrime』に出演した『週刊現代』編集次長の近藤大介氏は「ここで解放するかしないかは大きいと思っていた。もともと北朝鮮はトランプ大統領との会談後に3人を差し出す予定だった。しかしトランプ政権側が"これは会談の前提条件だ"とハードルを上げてきた。会談と同時に返すこともできたはずなので、北朝鮮内部にも葛藤があっただろう」と話す。


 「これまでの北朝鮮の交渉を見ていると、意見が分かれていることが分かる。1つは金正恩委員長も含む融和派。金委員長はあの性格なので気前が良い。出すものは出して、大きいものを取ろうとする。もう1つが軍の強硬派だ。今の所、その対立で融和派が勝っている」。


 一方のトランプ大統領は8日、「合意には欠陥があり、イランの核保有を止められない」として、イランの核開発を大幅に制限する見返りに経済制裁を解除するとした2015年の核合意から離脱すると発表した。これについてボルトン安全保障担当補佐官は「不十分な合意は認めないという北朝鮮に対するメッセージだ」とコメント、米朝首脳会談に向けてけん制する狙いがあると明かしている。


 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「トランプ外交は特徴的だ。普通、多国間の外交はパワーバランスを崩さないように、ということで行われていく。しかしトランプ大統領の場合、"ディール"と言われるように1対1、2国間の取引しか考えていないように見える。金委員長も、その"ディール"的な考え方に沿って、"3人を解放するから、代わりに譲歩してほしい"と上手く合わせている感じがする」と話す。


 「金委員長は経済含め全てを仕切ってきた120万人の朝鮮人民軍を減らし、解体して、改革解放をしようとしている。先月には朝鮮労働党大会まで開いて決議もした。北朝鮮の歴史からすると、金正恩委員長こそ先走っていることになるので、揺り戻しが当然来ると思う。夏にかけて食料も厳しくなってくるので、軍の抵抗が起こってくると思う。3月の北京会談の時には軍幹部をほとんど連れてこなかったので、中国政府側が驚いていた。これも軍と対立している証拠なのかもしれない。また、外交の成り行きによっては軍の中で優遇されてきた核・ミサイル部門が削られることになるので、その関係者も不満を持ち始める。今は幹部を入れ替えることによって軍を掌握できているとは思うが、今後は分からない。既得権益層によるクーデターも十分あり得ると思う」。


 気になるのは、鍵となる中国の思惑だ。日中韓3か国の共同文書に「非核化」の文言が一応盛り込まれたとはいえ、"本気度"どれ程あるのだろうか。


「中国として、喫緊の問題は豊渓里(プンゲリ)からの放射能漏れ問題。実は中国まで100kmしかない。長期的には貿易や台湾問題、南シナ海の問題がある中の一つの側面として北朝鮮問題がある。中国はトランプ政権をどう揺さぶるかということを前提に、北朝鮮の非核化問題を考えていく。基本的には北朝鮮の核は無くしたいが、北朝鮮が完全に従うのであれば、中国にとっては絶対的な目標ではない」。


 その上で近藤氏は、米朝首脳会談に向けた中国の思惑について「在韓米軍を撤退させるくらいの会談にしてほしいと思っているだろう。米韓合同軍事演習を止め、THAADミサイルも撤去するということが理想」との見方を示した。


 近い内に日時と場所が発表されるとみられる米朝首脳会談への注目が高まる。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

〜引用終わり〜


この記事に見られる通り、北朝鮮内部も必ずしも一枚岩とは言えないのかもしれません。

トランプ大統領側の姿勢は強硬なようです。

北朝鮮の完全非核化をどう担保(保証)するか、トランプ大統領の姿勢はかなり北朝鮮にとっては厳しい要求が突きつけられています。

首脳会談前の事前協議は米国が押しています。

たとえば開催地ですが、まだ発表されていませんが、北朝鮮の要求はどうしても平壌で開催して米国が屈伏して呼びつけられた形にしたかったのですが、米国に拒絶されました。

なんとか平壌が無理ならば板門店で米中首脳会談を開きたかったようですが、それも米国強硬派の反対で潰えて、どうやらシンガポールで開かれることが濃厚となりました。

最初は平壌での開催を強硬に主張し、三人の米国人の解放と取り引きしましたが、叶わず、板門店は韓国を引きずり込んで有利に図ろうとしましたが、もはや融和派と化したトランプ大統領を強硬派が説得して反故にしました。

板門店開催ならば、韓国の介入がどうしても避けられず、会談のペースが北寄りとならざるを得ないと見たトランプ陣営の強硬派が、阻止したようです。

トランプ大統領は板門店の方が舞台としては良いと考えたようですが、とんでもない発想です。

米国では強硬派が主導権を握っているようですが、良いとばかりも言えないでしょう。

追い詰められた金正恩委員長は軍部の突き上げを食らって交渉決裂の可能性があるからです。

独裁者は自分で全て決められるようで、実は自分を持ち上げてくれている勢力に乗っかっている場合も多く、より強硬になってしまうことはあり得ます。

いずれにせよ、相当煮詰まりつつあって金正恩委員長にとっても正念場となりました。

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